地元意識が強いクラブ同士のダービー戦は白熱する

駆け抜ける

例えば、東京のように全国から集まった移住者が多い地域のクラブ同士のダービーマッチというものは、そんなに盛り上がらないケースがあります。しかし、その地に生まれ・その地で死んでいく人が多い地域におけるダービーマッチは居住者達の地元意識が高いため、とても盛り上がる傾向です。日本で言うと一番わかりやすいのが埼玉県南部のさいたま市内で開催されるさいたまダービーと言えます。埼玉という土地は東京に隣接しているため県南エリアに住んでいる人達は東京の会社に就職するとしても上京はせず、地元から通勤する人が多いようなところがあります。

旧浦和市エリアまたは旧大宮市エリアに生まれた人は、子供の頃から故郷に住み続けるという環境の中で、互いに強烈なまでのライバル意識をもっています。旧浦和市民と旧大宮市民は自分達のエリアこそが埼玉の中心だと日々主張し合っている中、Jリーグのダービー戦が開催される際は絶対に勝つという強い思いで試合に臨みます。試合に勝利した場合は格別の気分を味わえる一方、負けると普段以上の悔しさに見舞われるという背景がある中、ダービーは年々白熱するようになっていきます。なお、当初は選手よりもサポーター達のほうが圧倒的にダービーマッチに対する思いが強い状態でした。しかしダービー前に練習場でサポーター達から発破をかけられ、当日は普段以上に会場が熱気に包まれる中で選手達も強い気持ちで試合に臨むようになっていった事で知られます。

サッカーボール

その他で言うと大阪府には2つのプロサッカークラブがありますが、G大阪は府の北部エリア・C大阪は大阪市&堺市という風に明確にホームタウンが分かれています。この自治体も便利で東京に移住する必要がないため東京へ上京しない人も多い環境の中、互いが強いライバル意識をもっており、ダービー戦はとても盛り上がります。ちなみにテレビで見るより現地に行くと、より熱気の強さを感じられるため、サッカーの試合を初めて生で観戦するのであればダービー戦をチョイスする事が推奨されています。