ヨーロッパサッカーで起きているFFPの問題点とは

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2011年に導入されたヨーロッパサッカーの新しい仕組み「FFP」とはファイナンシャル・フェアプレーの略であり、UEFAと提携しているヨーロッパクラブの財政健全化を行うための取り組みです。

現代のヨーロッパサッカーの抱える問題として、チームを強くするためとはいえ個人当たりの選手獲得金額が日本円で50億から100億を超えるなど高額化しています。そのため身の丈に合わない獲得をすることで、経営破綻するチームが多くなったのです。未来にヨーロッパサッカーが残るために、行き過ぎたお金の流れをコントロールするのがFFPの役目です。 財政健全化を目的に導入された「FFP」ですが、ただ導入して間もないこともありうまく活用できていないのが実情になります。

財政健全化を目的に始まった取り組みですが、残念ながら巨額の赤字を抱えているバルセロナやバイエルンなどのメガクラブへの影響力を発揮できないでいます。一般のプロクラブであれば破綻するような巨額の赤字を抱えていても、世界的なビッグクラブなので影響力を発揮するとファンから反発を食らう可能性が高いのと、巨額のスポンサー料や放映料があるので、赤字を抱えていてもその高額の収入源があることで手が出しづらいのです。

そしてFFP自体は歴史が浅いこともあり、残念ながらヨーロッパサッカーでも影響力が低いです。実際にマンチェスターシティがルールに抵触したが、世界的に影響力の強いスポーツ仲裁所に申告した結果判決が覆るという案件が出ています。

サッカーシュート

このようにFFPは歴史が浅いこともあって制度に欠陥が多く、その影響力を行使するためにはメガクラブの威光に関係なく行使できるように制度を作り直す必要があるのです。